0b59b71363b5356be5bf7cfc60d2e75f_sいつも多数のご相談をいただき、誠にありがとうございます。行政書士の永井です。

本日は、お客様から『クロス貼替えを負担しなければいけない範囲とは?』 というご相談をいただきましたので、お答え致します。

弊所回答

U様、ご相談いただきまして誠にありがとうございます。NEXT行政書士事務所の永井と申します。

ご相談いただきました『借主がクロス張替えを負担しなければいけない範囲とは?』に関しましてご回答致します。

クロス貼替え費用を負担しなければいけないケース

まず前提として、”借主がクロス張替費用を負担しなければいけないケース”としては下記のような例がございます。

  • タバコの喫煙によってヤニ汚れが付着している
  • 換気等をしなかったことによってカビが発生している
  • 落書き等をしてしまった
  • ペットがクロスを傷つけてしまった

上記のようなケースでは、借主がクロス張替費用を負担しなければなりません。

つまり、クロスの損耗・毀損について、借主の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用を原因とする場合は、借主がクロス貼替え費用を負担する必要がでてくるということです。

※故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用ってなに?:詳しくはこちら👉故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損とは?

借主は負担すべき範囲とは

では、”借主が負担すべき範囲”はどの程度なのでしょうか?

これに関して、国土交通省『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』(以下 ガイドライン)が詳しい基準を設けています。

※国土交通省『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』ってなに?:詳しくはこちら👉国土交通省のガイドラインとは?

賃借人の負担単位

  • ㎡単位が望ましいが、賃借人が毀損させた箇所を含む一面分までは張替え費用を賃借人負担としてもやむをえないとする。
  • 喫煙等によって当該居室全体においてクロス等がヤニで変色したり臭いが付着した場合のみ、当該居室全体のクリーニングまたは張替費用を賃借人負担とすることが妥当と考えられえる。

上記のとおりガイドラインでは『㎡単位での貼替が望ましいとしながらも、毀損させた箇所を含む一面分までは賃借人負担としてもやむをえない』としています。

これを分かりやすくご説明すると、一般的な洋室6帖であれば壁が四面あると思います。仮に壁A、壁B、壁C、壁Dとしましょう。

そこで、壁Aにペットが傷をつけてしまった場合、借主がクロス張替を負担しなければならない範囲というのは、”壁A一面分まで”ということになります。

貸主や不動産会社は『壁一面だけでは、張替えた壁と張替えなかった壁で色合いが変わってしまうので、借主負担で全面張替えしてください』と請求してくる場合がありますが、このような請求は不当な請求です

ただし、タバコのヤニ汚れが付着している場合は、借主負担での全面張替えを認められている点に注意が必要です。

まとめ

U様のケースでは、お子様のらくがきが主な原因とのことですので、該当する箇所を含めた一面分を負担すれば借主としての原状回復義務を果たすと考えられます。

また、借主の過失によってクロスを貼替える場合であっても経過年数が考慮されます。したがって、賃借期間によって、借主負担としてクロスの貼替え費用を減少させられる点も、ぜひ覚えておいてください。

※経過年数ってなに?:詳しくはこちら👉経過年数とは?