d68285d34798b8105a6f37145850d588_s「退去したら高額な原状回復費用を請求された。反論したいけど退去時の写真を撮ってない」

「貸主・不動産会社に、このキズは入居時からあると主張したが証拠はあるんですか?といわれた」

みなさんは、このようなことを貸主・不動産会社から言われたことはないでしょうか?

退去時に、敷金・原状回復トラブルとなる原因として「入居時と退去時の部屋の程度差に関する、貸主と借主の認識の相違」があります。

入居時と退去時の部屋の程度差に関する、貸主と借主の認識の相違とは「そのキズや汚れは入居時からついていたのか入居中についたものなのか」や「キズや汚れは通常損耗なのか故意・過失にあたるのか」という認識のことです。

貸主・不動産会社はこのような“程度差”に対する証拠を借主に対して出すように求めることが多々あります。

その中で「写真はありますか?写真がないのであれば全額負担していただきます」という主張をしているケースを多く見受けられますが、本当に借主が写真等の証拠を出す義務はあるのでしょうか。

本記事は、『写真がないと敷金返還で不利になる?』について詳しく解説致します。

証拠を提出しなければならないのは“貸主”

貸主が借主に対し、故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損に基づく原状回復費用を請求する場合、貸主が証拠を提示しなくてはなりません。

「貸主が証拠を提示する義務がある」このことを“債権者の立証責任”といいます。

立証責任はこう使え!!

不当な原状回復費用を請求されたケースで“債権者の立証責任”は下記のように使うことができます。

例えば、ここに貸主Aさん・借主Bさんがいるとしましょう(以下貸主Aと借主Bの会話)

~平成○○年○月○日 建物C退去時の現場にて~

貸主A「借主Bさん、LDKのフローリングにキズ、洋室のクロスに汚れがついてるんだけど、これあなたがつけたでしょう!!」

借主B「いやいやいや!!これは入居時からついてたキズと汚れですよ」

貸主A「私が入居前にチェックしたときはこんなキズと汚れはなかったよ!入居の時からついていたっていうなら証拠はあるの!?」

借主B「いやいや貸主Aさん。このキズと汚れが入居時になかったっという立証責任は法律上貸主Aさんにありますよね?写真等はありますか?」

貸主A「(ぎく!!)写真までは撮っていないけど・・・」

借主B「証拠がない以上、私はその費用はお支払いできません」

貸主A「えぇぇぇ!!んなアホなぁ(泣)」

まとめ

借主の方が入居時・退去時の写真を撮っていなくても、立証責任が貸主にある以上そこまで不安になる必要はありません。しかし、だからといって「入居時・退去時に写真をまったく撮らなくてもいい」というとそれは違います。

本記事でご紹介した“貸主の立証責任”はあくまでも「借主の方が写真を撮っていなくても、敷金・原状回復トラブル時に不利にならない」ということであり、敷金精算の場面において一番重要なのは「無用な敷金・原状回復トラブルを起こさない」ということだからです。ここは明確に区別しておきましょう。

借主の方が写真を撮っていれば、それだけで無用なトラブルを避けられる可能性が高くなります。本記事の内容も覚えておきつつ、トラブルのない敷金精算を目指しましょう!!